祭の輪から少し外れた場所まで来てみましたよ





木々の茂るこの辺りはあまり人も居ない。


少し離れた場所からお祭りの明かりがてんてんと見えてとてもきれい




「あれ? キニスン」

私は木の下に座って、静かにお食事中のキニスンとシロを発見した。

「こんばんわ、さん」

私に気が付くと、キニスンは優しい微笑みで挨拶してくれる


「こんばんわ、シロもこんばんわ☆」

キニスンとシロに挨拶を返すと、私は彼らの傍へ行った。

「お隣少し座って良い?」

「はい、もちろん。 どうぞ」

お返事を貰ったので、ありがたくお隣に座らせて貰った。 草は少し冷たいけどどこか暖かい。

ふっと見るとシロと目が合った。


「シロ撫でて良?」

これはキニスンとシロ両方にに聞いたのである

キニスンはシロと顔を見合わせると、笑って頷いてくれた

なんとなくシロも撫でていいよ、みたいな顔してる

ふわふわのシロの体は暖かくて、とても好き。

幸せに浸ってほんわか撫でつつ

「やぁ……今日はなかなかにぎやかだねぇ。 キニスン達はやっぱちょい苦手?」

と、聞くと

「そうですね、人の多い所はどうしても……。 さんはいいんですか?」


やっぱり、苦手なんだ


「うん、食う……食べるものは食べたし、 それなりに遊んだし……」

とりあえず言い直してみた。

キニスン丁寧だから、あんまり汚い言葉を使うのははばかられるのさ(爽) 乙女心ってやつね☆

「私もあんまり人混みにずっといると人酔いもするのですよ。
にぎやかなのもお祭りも大好きだけどねー。 キニスンはクリスマス、したことある?」

「いえ、僕は……。ずっと森の中ですし。こんなお祭りは初めてなんです」

「そっかぁ、じゃあびっくりした?」

「そうですね、少し……」

私がくすくすって笑うとキニスンもつられて笑う。

「私はクリスマス大好き。 こんなににぎやかなのは私も初めてなんだけども。
毎年、ケーキ買ってもらえるし、チキンも食べれるし」

さんは甘い物、好きですしね」

「うん!」

キニスンやシロとこうやって木の下に座って、お菓子を食べるのは大好き。

カミューさん達とお茶するときとはまた違う良さね☆

「あ、そうだ」

甘い物で思い出した

私はリュックを降ろしてごそごそと漁った。

「プレゼント。 もらえるかもだけど、私からもー」

「え、でも」

「貰って? 大したもんじゃないし。 クッキー、焼いてみました。 これならシロも食べれる?」

私の差し出した緑の包みに白いリボンをかけた小さな包みを、少し遠慮しがちに

キニスンは受け取った。

「……どうも、ありがとうございます」

シロがくぅんと鼻を鳴らしてくれた。

……もしかしてお礼?!お礼なの!? 激可愛だよ!シロ!!!!

「今日はね、『愛の降る日』だから……ささやかですが、愛のお裾分けです」

キニスンがちょっとびっくりした顔をする。 どうかしたのかな?


その時、シロがぴくっと鼻を動かし、空を見た。

私もつられて、顔を上げると

「あ!! 雪だ!」



白い雪がちらほら……真っ黒な空から降ってくる。

「珍しいですね、雪なんて」

「そうなの? そっかぁ…… ラッキーだね、本当にホワイトクリスマスだ♪」

「ホワイトクリスマス?」

「うん。 クリスマスの夜に雪が降ると、私たちの世界じゃホワイトクリスマス、って言うんだ」


そうだよね、さすがにホワイトクリスマスなんて言葉までないよねぇ


「この上、積もったらもっと素敵なの。 恋人同士のハッピークリスマスなの。 でもそれに関係なくても積もると嬉しいなぁ。」

「そうなんですか……。 じゃあ……積もるといいですね」

「うん! あ、そうだ。 積もったら、シロくんとキニスンに雪ウサギ作ってあげるね!」

「はい、楽しみにしています」

雪ウサギ、キニスン達は作ったことあるのかな? でも雪だるまを作る彼は想像できない(笑)

ほわっとするような微笑みで笑ってくれてるキニスンに、私も笑顔を返す。

それからもう一度空を見た。

キニスンも空を見上げてるようだった

シロが少し体を動かしてキニスンの体に寄り添うように凭れる

……もしかして暖めてあげてるのかな?

止まっていた私の手はまたシロを撫で出した。

いやがってる様子はないので安心して撫でさせて貰おう


時が静かに流れてる


キニスンとの時間はいつもこんな感じ。


心がとっても落ち着くの



……………………




しまった!!時間を忘れすぎた!!!


私がびくっとしたのに気が付いたのか、シロが私の顔を見た。


「えっと、私、そろそろ行くね? すっかりくつろいじゃった」

そう言ってから、シロに、撫でさせて貰ったお礼代わりにぎゅっとして、立ち上がった

「はい。 ありがとう、さん」

キニスンの言葉に笑って返す

「ううん、こっちこそ。 また一緒にひなたぼっこしようねぇ」

そう言って、私は手を振って、走り出す。

途中で振り返ると、優しく見送ってくれてるキニスンとシロの姿が見えた。


私は嬉しくなって、もう一度大きく手を振ったのですよ。

なんだかうきうきしてきちゃった♪



☆もうちょっとぐらいならいいかなぁ


☆わぁ、そろそろセイくんとこ戻らなきゃー