そういや、プレゼントも配られてるんだよね!


確か、カイとナナミが今朝、そう言っていたはずだ。

はあちこちで料理をつまみつつ、その姿を探した。

だが、その姿は一目瞭然。

子供達に囲まれた赤い二人の姉弟の姿は遠目でもよく目立っていた。


が料理に気を奪われていただけである。


「カイくーん!ナナミちゃーん!!」

ようやくお腹を落ちつけたが二人に向かって大きく手を振った。

ちゃーん」

手を振り替えしてくれたナナミの笑顔にほにゃんとなりながら、

は子供達を掻き分けて、二人の元にたどり着く。


さん、プレゼントどうぞ!」

「わーい! 貰うー♪ カイくんとナナミちゃんにも……って、今は無理だよねぇ」


当たり前。


の手には、カイが渡してくれたプレゼントがしっかり握られているのだが。


「後で部屋の前にでも置いておくね」

ちゃんのプレゼントって何ー?」

ナナミに聞かれると、は人差し指を唇にあて、内緒、のポーズを作ってみせた。

「えへへ、ないしょー(笑) カイくんやナナミちゃんには特にお世話になってるからねぇ」

背中の白いリュックをぽんっと揺すってみせた。 中からかさかさごそっと音がする。


それからは子供達にプレゼントを配る二人をぽやんと見て

「カイくんもナナミちゃんもサンタのかっこ、よく似合うよ、可愛い……」

ちょっとイッチャッてる視線が少し怖い。

幸い、子供達はプレゼントを貰うのに夢中だし、カイもナナミも気づいてはいないようだが


「ホント? えっへへー」

嬉しそうに照れ笑いするナナミにさらにえへらっとなる。

「うん、ほんとほんと」


一人、気が付いた子供が、黙ってを避けて、プレゼントを貰うと輪から急いで外れていった。

それにが気が付かなかったのも、その子供の幸運である


クリスマスありがとう(何)


「……それにしても大変だねぇ」

「そんなことないですよ、みんな喜んでくれるから楽しくて」


カイの素直な笑顔に、はにこっと笑った。 これは邪念なく。


「さすがはカイくんだ。 よし!! このさんも人肌脱ごうじゃないか!」

「わぁ、ありがとうございます!」

「でも、ちゃん。 食事中じゃないの?」

「うんと……平気! けっこうお腹に溜めたから(笑)」

そういうと背中のリュックを降ろし、はカイとナナミに交じって、プレゼント配りを手伝い始める。

結構、子供の数も多いし、なんと言ってもカイは軍主。

そうしてるだけで声をかけられたりもするし、プレゼントを渡そうとする物もいるので大変だ。

30分ほどでは食いだめ分の体力を消耗してしまった。


「うわぁ……けっこう、大変じゃんーー。 カイくん達、タフだなぁ」

さん、大丈夫ですか?  少し休んで下さいよ、さっきから動きどうしだし」

カイのありがたい言葉を受けて、は、あう、っと、肩を落とす。

「……う。 そう? もうちょっと持久力つけなきゃなぁ。 ナナミちゃんなんか全然疲れてないのにー」

ちゃんも明日から一緒に稽古する?」

ナナミの微笑みは百万ボルトだが、彼女の稽古に付き合うのはケイの稽古に付き合う以上に


命がけだ


「お……起きれたら……」

は誤魔化すように、あはは、と笑って、汗を拭う。

そして、降ろしていたリュックを再び背負った。

「二人とも無理しないようにねー? 疲れたらそのへんの(誰)捕まえて手伝わせるんだよお?」

「はい、ありがとうございます」

「じゃあちゃん。後で会えたら、またね」

「うん、またねー!」

手を振りつつ、子供達の輪の中から抜ける。


「はぁ」

途端に息をついてへばってしまった。

「子供は好きだけど……これは……きつい」


よいしょっと、立ち上がり、ぱっぱっと埃を払い、は辺りを見渡した。







☆あれ?あそこに見える赤と青は……


☆あー、ちょいっと休憩でもするかねぇ